ステージのご用意できました
「あれ!?なんだかいつもよりカワイイぞぉ?」
秋から冬にかけての時期に学校や職場でマフラーを巻いた女性に心ときめいたことのない男性はいないはずです。
いつも会ってる○○ちゃんがマフラー効果でカワイさ増し増しになったのを見ると、「やめてくれ!好きになってまうやないかい!」とツッコミをいれたくなってしまうほどです。
そんな女性の魅力を最大限に引き出す神アイテムであるマフラーを標準装備しているポケモンがいます。
コロボーシです。常にマフラーしてるみたいでカワイイです。
私はこのコロボーシというポケモンが大好きなのですが、その進化後のコロトックがこれまでガチ対戦で使えるような強さのカードとして登場したことがないため、当然コロボーシも使えずにいました。
こおろぎポケモンであるコロボーシの鳴き声は秋を知らせるものではなく、強いカードとして世に出たいと願う自身の叫びではないかと分析するポケモン研究者もいるそうです。
そんなポケモンカード界では不遇の立場だったコロボーシ&コロトックですが、最新の連撃マスターでついに大出世を果たしました。
ポケモンVとして登場したのもビックリですが、特筆すべきはその特性です。
特性「エキサイトステージ」は手札が3枚になるように引けて、バトル場にいるならボーナスで4枚になるように引けるのだとか。
やったあ!これは強い!クリーチャーズさん、ありがとう!
突如こんな能力を与えられたら、そりゃあコロトック自身もエキサイトしちゃいます。
これまでなかなか対戦の場で使われることのなかったポケモンが強いカードとして出るのは本当にめでたい。
余談ですが、コロトックが連撃マスターに収録されたのは、鳴くときに腕を胸の前で交差させるコロトックの動きがバイオリン奏者を連想させ、早弾きする→連続で音を奏でる→なんか連撃っぽい!といった理由なのではないかと推測しております。
鳴くときはナイフのような腕を胸の前で交差させる。即興でメロディを作る。(ポケモン図鑑より引用)
コロトックファンである私は早速、この超強力特性「エキサイトステージ」を最大限に生かすべくデッキづくりに取りかかりました。
ダブルコロトックデッキです。
パッと見たところ好きなポケモンを2種類ぶちこんだだけのように見えますが、毎ターン手札を1枚にし、技「きままなえんそう」の追加100ダメージを狙う構築にしているため、ターンの初めに自然と手札が少なくなっているこのデッキとはとても相性がいいです。
デッキを回しているとコロトック同士の共鳴が聴こえてきそうです。これぞファンデッキ。
ちなみにこのデッキの最大の楽しみ方は、「こんなに頭使って手札1枚にしてるのに130しか出ないのかよー。割りに合わねー。」と嘆きながらプレイすることです。
でも脳トレにはもってこいです。手札1枚できままなえんそうを6回宣言できれば不思議な達成感が得られます。老後にプレイしたいデッキの筆頭です。
このデッキは毎ターンバトル場のポケモンが倒れることを想定し、最大6回バトル場でエキサイトステージを使うことを念頭に作ったものですが、今度は毎ターン入れ替えるギミックを搭載したデッキにコロトックVを組み込めないかと考えてみました。
そこで入れ替える効果をもつカードで真っ先に挙げられるのが、エクストラを象徴するサポートであるグズマです。
相手のベンチポケモンを呼べて、おまけに入れ替え効果までついたこの超強力サポートを何度も使うデッキに組み込めれば、グズマを使ったターンにはドローサポートが使えないという欠点を補えるのではないかと考えました。
話はそれますが、ここで以前トレーナーズリーグで使っていたデッキを思い出します。
コインを投げ表なら相手の山札を5枚トラッシュし裏なら自分の山札を5枚トラッシュする、とんでもない技「リスクテイカー」をもったストリンダーデッキです。
エクストラではイカサマコイン(コインを投げなおせるどうぐ)や特性しょうりのほしをもったビクティニが使えますが、それでも2回連続で裏が出ることはしばしばあることなので安定して勝つにはこれらには怖くて頼れません。
要するに「このカードを使うのであれば、毎ターンイツキをきちんと使って下さいね。」という開発側のメッセージがこのストリンダーから読み取れます。
毎ターン1度しか使えない貴重なサポートの権利をイツキにまわすということは、当然他のカードでドローを補わなければなりません。
そして試行錯誤の末、この特性さいはいのヤレユータンと手札が4枚になるように引けるグッズ「じてんしゃ」でドローする構築にしたところ、2ターン目から安定してイツキを使いながらストリンダーに進化させてエネルギーを貼り、次のエレズンを用意することが可能になりました。
私がこのデッキを作ったことで得たものがあります。
それはヤレユータン&じてんしゃ構築にすることで、毎ターン一般的なドローサポートを使わなくてもポケモンを育てて技を打つことが可能であるという発見です。
話を戻します。
このストリンダーデッキを作った経験がサポートがグズマだけでもデッキはきちんと回ることを教えてくれたわけですが、大会に出場するにあたってはもちろん、回るだけではなくエクストラレギュレーションの強力な環境デッキと対等に戦えるデッキでなければなりません。
そこで後攻1ターン目からグズマを使える強みを生かすべく、デッキ製作に取り組みました。主軸となるポケモンは必然的にたねポケモンで、なおかつ1ターンでエネルギーの準備ができるポケモンでなければなりません。
すぐに最新のガラルファイヤーVが思いつきました。
自身の特性でエネルギーが付くためエネルギーの準備は容易ですが、仮想敵であるウーラオスVやザシアンVのHP220に届かせるのが難しく、展開用のトレーナーズを削ってダメージアップ用のそれを入れているためその分安定感も下がり、連勝するのは難しいと思いました。
サポートがグズマだけのデッキで勝つことはあきらめ、耐久力のあるホエルオーVを使った山札切れを目指すデッキの調整を進めていたのですが、ふと見慣れたカードが目に入ります。
みんな大好き(たぶん)ザシアンVです。
私は普段からファンデッキばかりを作って遊んでおり、「みんなが使わないカードで勝ってやるぜぇい、ヒッヒッヒ」ともくろんでばかりいるため、王道中の王道であるザシアンVの存在は完全に盲点でした。これはイケません。
はじめてのザシアン。
ガラルファイヤーと違いエネルギーの準備は大変になりましたが、その分ダメージアップ用のトレーナーズにさいていたスペースにドローできるカードを入れられるようになったため、エネルギーの準備の差はそれほど感じませんでした。
ほぼ同じ労力で230ダメージ出せるのですから、さすがはソードシールドシリーズの看板ポケモンです。でもあまりに強すぎて、複雑な条件を満たして大ダメージを出すギミックを好む身としては「やっぱりお前やりすぎなんじゃないかと」自分で使っててザシアンに問いただしたくなってきます。
このデッキの出発点はコロトックなのに、コロトックの強さよりザシアンの強さが際立ってしまいました。
でもコロトックをよく見てみると、ぐるぐる巻かれたチャーミングなお髭が執事を彷彿とさせ、強さの頂点に位置するキングザシアンに仕える(サポートする)ポケモンとしてはルックス的にもふさわしく見えてきたので、ザシアンが目立ちすぎて悔しいですが、これでよしとしておきます。
回りくどくあれこれ書きましたが、
「コロトック強いよ!」「グズマと相性いいよ!」「ファンデッキ作って遊ぼうぜ!」
私が伝えたかったのはこれだけです。
細かい採用理由等もカッコつけて書きたかったのですが、記事の趣旨がブレてしまうため書きません。
デッキが生まれた経緯を記したら面白くなるのではないかと思い、筆をとりました。
コロトックに倣って楽しい文章を奏でてみましたが、みなさんの耳にはどう響いたでしょうか。